国連委員会から、男女差別をなくすというために、「皇室典範」を改正し、女性が天皇になれるようにしなさい、とこれまでも複数回勧告されていたようだが、25年1/29の政府の反論は異例だ。誰が天皇になれる資格があるのか、ましてや女性がなれないことは、特に基本的人権に含まれないから、女性差別ではないという、反論だ。天皇になる資格は基本的人権ではないかもしれないが、では女性皇族は男性皇族と差別なく同権といえるのか。男性皇族のみ天皇になれて、女性皇族がなれないなら、やっぱり女性差別だ。基本的人権と比較すること自体が変だ。情けない反論だ。
他にも勧告されていることは、「選択的夫婦別姓」だ。いまだ法改正されず、自民が反対している。夫の姓を名乗ることはいままで通り認めたうえで、旧姓使用も認めるという柔軟な内容なのに、結婚したらどちらかの姓、たいてい夫の姓を名乗るしかないことを、日本の素晴らしき伝統文化だと思い込んで、妻の姓を名乗らせないといえる。別姓を認めると日本の家制度:家長制度が崩壊すると思い込んでいる。もうとうに血族家長制度は崩壊していることを認めない。小津安二郎「東京物語」が半世紀以上前に血族家長制度の崩壊を示していたのに、どこまでも認めない。
こういう状況では、LGBTQへの差別を減退させることも困難だろう。保守派は、天皇は男、結婚したら男の姓、LGBTQという変態は死ね、ということなのだろう。LGBTQにとっては同性婚どころか、将来までも迫害されるのだろう。少数の多様性を認めることは無かろう。
しかも世界的状況として、保守派独裁者が増加しているといえる。アメリカさえ多様性を認めないトランプを大統領にするぐらいだし、ドイツやフランスもファシズム政党が躍進している。他にはロシア、中国、北朝鮮、イラン、ベラルーシ、ハンガリー、ミャンマー、カンボジア、エリトリア、アルゼンチン、等々、いくらでもどんどん独裁者が増加の一途だ。民主主義は危機に瀕している。おそらく、世界各国が独裁者に支配され、末恐ろしいことが起きるだろう。多様性を広範囲に認めるような軟弱な民主主義はなし崩しになっていくのだろう。民主主義が独裁制を打破するという展開が当たり前と見る向きはあるが、それには相当な期間を必要とするだろう。独裁国家の傍若無人ぶりにいかに対応していくべきだろうか。
アメリカではトランプがやりたい放題だが、4年後にアメリカ国民は、トランプではまだ手ぬるいとして、さらに強固な保守独裁制を選択する可能性はありうるだろう。プーチンはロシア国民に愛想つかされるまで独裁者だろうが、それがいつのことやら、場合によっては、もっと強固な独裁者を生み出し、すさまじいことをやり続ける可能性もあろう。おそらく世界はいったん独裁制が流行る暗黒時代に突入だ。それだけ世界の多くの人々の生活が汲々としてストレスばかりで、明るい展望が開けないことの裏返しだろうが、自分や自国は搾取される被害者だという思い込みで、それ以外を敵とみなしていくことは、いかなる展開を見せるのだろうか。
ロシア制裁で、多少物価を押し上げ、トランプ関税で、さらに物価を押し上げ、ますます物価は上がるばかりだ。金も権力もない貧しい私は、日々の生活費を我慢するだけだ。‘25 2/12